テングサ(天草)は紅藻類テングサ科に分類される海藻で、おもにテングサ科に属するマクサのことをテングサと呼んでいます。
『延喜式』には大凝菜(オオコルモハ)の名前で登場し、『倭名類聚抄』には「凝海藻(コモルハ) 俗に心太(こころぶと)」と記されています。いずれも「凝」の字を用いているのは、テングサが昔から凝固する特徴をもつことが知られていたことを意味します。古代から交易品として広く流通し、僧侶への供養料や調(租税)として納められていました。
室町時代に書かれた職業案内かるた『七十一番歌合せ』にはところてん突きを用いる心太売りが描かれ、同時代の『庭訓往来』は、京都・西山の名産物として心太を挙げています。
江戸時代になるとさまざまな本草書や料理書が詳しい食べ方を紹介しており、それらによるとテングサは煮て凝固させたものに生姜汁や酢、砂糖、醤油などを和えて食べていたことが伺われ、産地としては愛媛県の宇和島や鎌倉、福岡の佐賀関、伊豆、熊野浦などの名前があがっています。
マクサ
《学名》 Gelidium crinale 《英名》 ceylon moss
『延喜式』には大凝菜(オオコルモハ)の名前で登場し、『倭名類聚抄』には「凝海藻(コモルハ) 俗に心太(こころぶと)」と記されています。いずれも「凝」の字を用いているのは、テングサが昔から凝固する特徴をもつことが知られていたことを意味します。古代から交易品として広く流通し、僧侶への供養料や調(租税)として納められていました。
室町時代に書かれた職業案内かるた『七十一番歌合せ』にはところてん突きを用いる心太売りが描かれ、同時代の『庭訓往来』は、京都・西山の名産物として心太を挙げています。
江戸時代になるとさまざまな本草書や料理書が詳しい食べ方を紹介しており、それらによるとテングサは煮て凝固させたものに生姜汁や酢、砂糖、醤油などを和えて食べていたことが伺われ、産地としては愛媛県の宇和島や鎌倉、福岡の佐賀関、伊豆、熊野浦などの名前があがっています。
[料理・加工品]
ところてん
ところてん突きで太い麺状にされたところてんを三杯酢や芥子醤油、生姜醤油で食べたり、黄な粉や黒蜜をかけて甘いお菓子として食べます。昔から夏の風物詩のひとつです。
ぶとの味噌漬け
ところてんを味噌に漬けたものです。
すいぜん
石川の郷土料理で、凝固する前のところてんに米粉を入れて煮ながら練り上げたもので胡麻ダレで食べる精進料理です。
棒寒天
17世紀の中ごろ、京都南部・山城国の旅館で冬場にところてんの残りを戸外に放置していたら凍ったまま乾燥したことがきっかけで発明されたと伝わっています。棒寒天が発明されたことで、羊羹や寒天寄せなどさまざまな食品がつくられるようになりました。
マクサ
《学名》 Gelidium crinale 《英名》 ceylon moss
他に凝固性の強いオニクサやオオブサ、ヒラクサ、ヨレクサ、ナンブグサ、コヒラなどがテングサ科に含まれます。